ウキクサバチdays

ふらっと気ままに詩とか散文をのせるとこ

詩: 海とわたし

海とわたしの話をしよう
この海は
満ちているよと言われても
わたしはね
信じることができなくて

古びたマグカップ
精一杯水を溜めてきて
がむしゃらに注ぎ入れるの

この海は わたしは
足りていますか
どうですか

海とわたしの話のつづき
この海は
きれいですよと言われても
わたしはね
ほんとうのとこがとても不安で

くしゃくしゃのビニール袋に
精一杯ごみを拾い集めて
がむしゃらに掃除をするの

この海は わたしは
見られるものですか
どうですか


潮の満ち引き
わたしの行く道
足下を海水が

砂は流され
わたしは惑って
裸足に砂が


この海が わたしが

満ちていたよと言えた頃
見ごたえあるよと言えた頃
わたしはね

海のことなんか
わたしのことなんか
考えもせずに
空を翔びたいと思っていたな

この海が わたしが

満ちているよと言うのなら
きれいですよと言うのなら

空のペットボトルに
砂と海水を詰め込もう
小さな海を空に渡して
笑ってくれれば
そうすれば


海とわたしの話のおわり
この海は
満ちているとそう思います
わたしはね

空を見上げていよう
空を閉じ込めたペットボトルに
海を詰め込んで返すため

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