詩: 幸福の泣き笑い
悲しいことがあったので わたしはないた ただないた
するとわたしを愛してくれている人たちは
わたしのために悲しんだ
それが悲しくてわたしはまたないた
けれど悲しみはきえなかった
しあわせになりたい
ふしあわせだとはおもっていない
愛してくれている人たちが喜んでくれるように
しあわせになりたい
苦しみを飲み込んで だまっているのは得意なの
でもそれを哀れんでくれる人たちの涙は苦手
どうかわらってください
ないた つらかったから
けれど声だけ笑ってみせた しあわせだから
愛している人も笑った
ねぇ、わたしはなんて幸せなの
詩: センチメートル
僕の心臓からほんの数センチ先に世界はあって、僕の皮膚と触れ合っているのだけれど
それを感じることは難しい、いつだって何かが邪魔になって
誰かの言う美しい世界が見えないでいる
眠たい目をこすれば朝で、楽しくなって笑えば夜で、なんだかちぐはぐ
心臓から数センチが今日も遠いなんて思ってみる、今は何時?
できたらあるがままに受け入れたい、ありのままをよしとしたい
それって数センチ先の世界のこと?それともゼロ距離の心臓の持ち主のこと?
見えないでいるのは何?
世界は鏡って誰かが言った 世界は僕、僕は世界
邪魔になって美しく見えなくするのは僕、心臓からの数センチ、その間にある何か
とりあえず笑ったらいいんじゃないかって笑ってみたら、不格好すぎて本気で笑えた
ありのままの世界もありのままの自分も分からない僕だけど、世界からほんの数センチ先に確かに心臓を持っている
まあとりあえず、それが僕です
美しくなくてちぐはぐで、よく分からなくてなんとなく数センチ先にある